イングリッシュローズの剪定
イングリッシュローズは、系統的にはモダンシュラブ系とされています。
デビットオースチンのカタログでは樹高120cmとあっても
温暖な日本の暖地で育てるともっと大型になってしまいます。

イングリッシュローズが日本一たくさん植えられている花フェスタ記念公園では、
どのような剪定をして、美しく咲かせているのでしょう。
主なイングリッシュローズの剪定の様子を、ともちゃんに
冬の花フェスタ記念公園で撮影して貰いました。

鑑賞樹高は小型60〜120cm、中型100〜180cm、大型130〜280cm、ツル性200〜
とされ、それに相応しい剪定はどんなものなのでしょうか?

なお、鑑賞樹形の分類とお花の解説は、購入先でご紹介している
日本橋三越チェルシーガーデンの販売ガイドからの抜粋させて頂きました。
注:解説欄の( )の中は私の感想と追加です。
なお、ここに載せている薔薇は全て、チェルシーガーデンでの注文が可能です。


1.小型
まずは、小型とされる4種を見てみましょう。
いずれも樹高は、40〜60cm程度と見受けられます。
鉢植えにも向く品種ですが、小さくても枝振りがなんとも立派です。
また、まん中が高めで周りを低めに剪定してあるのが判ります。

シンベリン
クラシカルなスモーキーピンクのロゼット咲き。
花は大きめで香りがよい。
タブ
優しいパウダーピンク。HTみたいな蕾から開花すると
ロゼット咲きとなる。
ハッピー チャイルド
深みがある黄色。多花性。
四季咲きせいが強く鉢植え向き。
ワイフ オブ バス
ピンクで中心に向かって濃くなる。花弁数が多い
ロゼット咲き。鉢植え向き。

2.中型
なお、ここにはツル性と分類されている種類も含まれていますが
剪定次第で、こうして小ぶりに育てられるという見本です。
剪定の樹高は60〜80cmくらいに見受けられます。
これなら、ツルバラだからと諦めていた人にも手が届く?!
エマニエル
ソフトピンクのロゼット咲き。芳香性。
黒点病に弱いところあり。
クレア ローズ
ピンク。ロゼット咲きで花びらの多い
オールドローズの趣。強香。
コテージ ローズ
ピンクのオールドローズのような花びらの多い花。
春花は連続して咲き、見事。
L.D.ブレスウェイトゥ
真紅で大輪。四季咲き性強い。赤の名花。1.8m
強健種。
クレシーダ
杏色の大輪。花付きよい。繰り返し咲く。
管理により黒点が出る。
ポッター アンド ムーア
淡いピンクのカップ咲き。花びらが密に詰まっている。
スリムな樹形。
ザ ピルグリム
花の外側に向かって淡くなるクリーム。大型で
房咲き。花期が長い。
(ツルバラとして扱われる事多い)
ゴールデン セレブレーション
山吹色でカップ咲きからロゼットに。
大輪で見ごたえあり。芳香、樹勢強い。
(ツルバラとして扱われる事多い)
アブラハム ダービー
季節、温度により花色、花形が変化。
アプリコット系の名花。
(ツルバラとして扱われる事が多い)
マサコ(エグランティーヌ)
淡いピンクの花は上品で美しいロゼット咲き。
香りもよく、特に北国の人にお勧め。
(秋にはちょうど目の高さで咲いてました。)

3.大型またはツル性
ここでは、コンスタンススプライ以外は、ツル薔薇としてでなく
こんなに短く剪定されて花壇に収まっている事に驚かされます。
また、コンスタンス スプライは、フェンス仕立ての誘引が見事です。
さすがはプロの技ですね!

グラハム トーマス
クリアーな黄色。整ったカップ咲き。成長が早い。
芳香、強健種。
(ツルバラとして扱われる事多い)
スワン
淡いクリームから白に。
ツルバラとして扱ったほうが良い。
ジェーン オースチン
黄色にアプリコットが入る形の良い花。秋花少ない
樹勢が強く大型。香りが強く、耐病性あり。
コンスタンス スプライ
春一季咲き。ピンクの大輪カップ咲きで
咲いた時は壮観。ツル性。きわめて強健。