C.色々な交雑種
【いがりまさし氏の『日本のスミレ』より抜粋】 |
スミレの交雑種としては、エドスミレ(エイザンスミレ×スミレ)などが江戸時代から 知られていたが、多くは近年になってから見つかったものが多い。 ちょっと変わったスミレで、 花が終わった後に果実が出来ないのはます゛交雑種と見てよい。 また各部が大きくて株全体も勢いがあるものも交雑種ではないかと疑う必要がある。 交雑種は両親の特徴を併せ持つ事になるが、 その程度は固体によってまちまちで一様ではない。 両親のどちらかが複葉性のスミレの場合は必ず葉に切れ込みが出るので判りやすい。 |
注: なお、ここでは園芸種と呼ばれる人工的な交配種もここに含める事にします。
なお、キクバ○○というのは交配の片親がヒゴスミレの品種をいいます。
片親がエイザンスミレの品種をフギレ○○といいます。
(日本スミレ研究会会員 kaze様よりお教え頂きました)
6.ヤクシマスミレ、シロコスミレ、ヒゴスミレの交配種
ヤクシマスミレの交配種
ヤクシマスミレとは、南西諸島に生える小柄なスミレ。
屋久島から奄美大島、徳之島、沖縄本島北部に自生する。
花は唇弁が多に比べて小さい。
小さい丸い〜心形の葉がコケのように地面を覆う。
@スミレ×ヤクシマスミレ
Aヤクシマ×ヒカゲスミレ
Bキクバ×ヤクシマスミレ
シロコスミレの交配種
シロコスミレは中国大陸から朝鮮半島に分布する。
丈夫で花付きがよいので園芸種でよく栽培されている。
@シロコ×ベニバナナンザン
Aヒカゲ×シロコ
Bチシオスミレ×シロコスミレ
ヒゴスミレの交配種
ヒゴスミレの説明は、複葉性のスミレの項をご参照ください。
@キクバイシガキスミレ
Aキクバサクラ
Bキクバワカミヤスミレ
Cヒラツカスミレ
(ヒゴスミレ×エイザンスミレ)
Dヒラツカ紅鶴
(注;紅鶴=スミレ×ヤクシマ)
Eスズキスミレ
(スミレ×ヒゴスミレ)
F錦葉スズキスミレ
G春爛漫(キクバノジスミレ)
浜島糸子氏作出
名称は、スミレ同好会独自の登録(1983年)に従っている。
Hアツバヒゴスミレ
(yabuさんご寄贈のお写真)